認知症の入所者支援で課題になること

医師によって認知症の診断を受けた高齢者が入居する施設がグループホームであり、少人数のユニットでできるだけ家庭に近い環境の中で職員の支援を受けながら共同生活を送ることができます。認知症を発症していながらも医療機関や家族と連携を取り、適切な介護を受けることで可能な限り自立した生活を送ることができるグループホームは、年々需要が高まっているそうです。

認知症の症状は一人一人それぞれ違いがあり、症状が安定しているときもあれば、感情の起伏があり、落ち着きがないときもあると言われています。そのため、グループホームで働く介護士は、家事や買い物、掃除などの日常生活を入居者と一緒に行いつつ、適切なフォローをする必要があります。

ただし、入浴や排泄の介助、健康管理を行いながら、認知症を抱えた入居者と一緒に買い物に行ったり、食事を作ったりすることは簡単ではありません。入居者の中には危険に対する認識が低下している方もいるため、安全面にも配慮しながら支援する必要があるからです。さらに、深夜徘徊をする癖がある方の場合は、その見守りにも対応をしなければならないので、観察力が必要になります。

このような課題を克服するためには、入居者の状況に合わせて日常生活動作がどれくらい可能であるか、さらにはどの様な声かけや支援を行えばできる事が増えるかなどをきちんとアセスメントして、職員全体で把握する事が大切です。そうすることで、どの入居者に何を任せるのかが判断しやすくなるので、計画性を持って共同作業する事ができるようになり、介護士の負担も減るからです。